目からわかる、からだのコンディション
さて、さらっと五臓についてご紹介させていただいたので、お顔でわかる五臓の不調について、少しずつご紹介させて頂きます。
顔は、人の感情が表情として現れる部分。
顔には、目、口、鼻などのパーツがあります。
また、口の中には舌や歯があり、全体で見ると頬や皮膚の状態、顔色なども伺うことができます。
そういったお顔に存在するパーツから、体の状態を知ることができるのです。
今回は、『目』についてお話ししていきましょう。
目からは、血液や精神の状態を伺うことができます。
目は、五臓では『肝』に繋がっています。
(肝は、気血の巡りをサポートする臓器でしたね。
ですので、その働きが不調になると、目に症状が現れるということです。)
少し西洋医学的な知識を補足すると、目は頭部の中で脳と共にもっともよくエネルギーを必要とします。
私たちは、外界からの情報を主に目から入手します。
その情報を脳に伝え、認識したり考えたりすることができます。
私たち人間は、外界からの情報を『視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚』から得ますが、その中でも視覚からの情報は8割にも及びます。
さて、東洋医学的なお話に戻すと、血の流れや質、量が悪くなると、目にさまざまな症状が現れます。
例えば、目の疲れ、かすみ、ぼやけ、視力低下、ドライアイ、くま、くすみ、シワなどです。
目に症状が現れたら、『肝がお疲れ気味なのかな?』と気遣ってあげましょう。
だいたい、ストレスが溜まっていることが多いです。
忙しくしている現代人は、おおむね『肝=ストレス』と考えてよいでしょう。
では、次から目の諸症状について、それぞれ五臓との関連を詳しく見ていきましょう。
【五臓とは?】腎
最後に、腎。
腎も、現代の働きと全く異なる働きを持ち合わせています。
腎は主に、精気を養います。精気とは、両親から受け継いだエネルギーと、食事から得たエネルギーで産生されるもの。
精気は体の発育に関わり、不足してくると老化に繋がります。
いわば、命のエネルギータンクのようなものですね。
また、精気は生殖機能と非常に深い関わりがあります。
女性の場合、精気が不足すると生理の乱れや不妊に繋がります。
生きることで重要な精気を蓄えることが、腎の重要なはたらきのひとつです。
腎は、骨や歯、耳、腰、髪などに現れます。
いずれも、老化で症状のでやすい部分。
腎精が不足すると、まっ先に変化の出る部分です。
恐怖は、腎を傷めます。
怖がったとき、よく『腰を抜かす』といいます。
腎は腰にリンクしていますから、これも納得のいく表現ですね。
【五臓とは?】肺
肺は、限りなく現代の肺の働きを似たものがあります。
東洋医学での肺は、気を司ります。
気といっても、空気とはちょっと違う。
呼吸運動で吸い込んだ空気は、脾で吸収した栄養と合わさって、『気』を生成します。
この生成された気を、全身に巡らせるのが、肺の働きです。
以前に肝でも気の巡りの働きが出てきたかと思いますが、
肺が気を巡らせ、肝がその巡りを助ける…こうして全身万遍なく気が巡るようになっているのです。
また、血の巡りは気の巡りにサポートされていますので、気の巡りが滞ると、血の巡りも滞ることを覚えておきましょう。
ストレスがたまると、血管が収縮して血流が悪くなります。
これは、西洋医学的にも説明できることです。(不思議!)
肺の状態は、鼻や肌に現れます。
風邪を引くと、鼻水が出たり、寒気を感じたりしますよね。
鼻水の色や粘り気でも、肺の状態を推し量ることができます。
また、乾布摩擦は皮膚を鍛えることで肺を鍛えている、まさに東洋医学のシステムを利用した健康法です。
悲しみすぎると、肺を傷めます。
泣きすぎると嗚咽になるのは、そういうことでしょう。
【五臓とは?】脾
女性によく関係がある『脾』
脾は、脾臓に当てはまるかと思いきや、これは全く異なるもの。
脾臓は主に、免疫器官として存在する臓器ですが、東洋医学では、消化機能として考えられています。
脾は、栄養物を受け取る倉庫のようなもの。
食べ物の消化吸収に携わり、その栄養を全身に巡らせる働きがあります。
現代の考え方でいうと、小腸や膵臓などの消化吸収に関わる機能も、脾に含まれます。
また、脾臓は血液が血管から漏れないように制御する『固摂作用』という東洋医学独特の働きも兼ね備えています。
内出血しやすい人、鼻血が出やすい人、女性だと不正出血や生理の乱れがある人は、脾が弱っている証拠です。
脾の状態は、唇や四肢、筋肉に現れます。
感情では、考えることが脾とリンクします。
脾は、甘いものともリンクします。
頭を使うと甘いものが食べたくなるのは、そういうこと。
考えすぎると脾を傷めて、憂鬱になります。
考えすぎてネガティブになっている時、生理が不調だったりしませんか?
それは、脾の調子が悪い証拠です。
【spa Bricoができるまで】Bricoって、どんな意味?
ちょっと息抜きに、『spa Bricoができるまで』というテーマで、個人的なブログも書いていこうかと思います。
うんちくばっかりだと、私も疲れてしまうので…(爆)
今回はお客様によく尋ねられる、『Brico』ってどういう意味? というお話。
とある知人から、『ぶり子』と呼ばれるようになり、清澄白河へやってきたその後も、なぜか私は『ぶり子さん』と呼ばれるようになりました。
なんと、本名だと思っていた人もいるくらい!!
さすがにそんな名前の女の子はいないよね…(いや、キラキラネームの時代だから、可能性はゼロではない!?)
また、その言葉のイントネーションから、私が『ぶりっ子タイプ』だと想像している方もいて、私もびっくりだ。。
ぶりっ子とは真逆を行くタイプなので……(いやむしろ、多少ぶりっ子な性格が入っていた方が女の子らしかったのかもね、、笑)
本題に戻りまして、解答を申し上げますと、『Brico』はフランス語の『bricolage(ブリコラージュ』
)』から由来しております。
鍼灸学生の頃から、自分の店を持つことを夢見ておりました、、
その頃から、まだいつともわからない未来のお店の名前を決めていたんです(笑)
なんとなくwikipediaで遭遇した言葉、そこには『フランスの表現技法のひとつで、今あるものから、全く今までにない新しいものを創る』という意味だった。
『なんと素敵な言葉だろう、、』と思い、私はその時に『自分の店には、この名前をつけよう!』と、心に決めたんです。
治療としての鍼灸を学びつつも、その頃から『みんなと同じことをしていても、、』と思うような捻くれ者でした。
なので私がする鍼灸も、人とは異なる鍼灸がしたい、と密かに思っておりました。
要するに、現状ある鍼灸とは全く違うイメージのものがしたかった。。
『ただでさえ、人がとっつきにくいものなのに、何故ゆえに堅苦しい治療院らしいインテリアなのか?もっとカフェのように、古民家のようにくつろぎやすい空間で鍼灸をしたらどうなんだろうか、、』
『鍼灸ってこんなにいいものなのに、どうしてもっとメジャーにならないんだろうか?ガチ治療っていうイメージがあるからでは?もっとリラクゼーション的な要素でもできるのに…。。じゃあ美容と絡めて、敷居を低くしてみてはどうだろうか?』
そんなこんなで、今あるものを寄せ集めて、ちょっとそんじょそこらとは異なる鍼灸にしたのが、spa Bricoなんです。
名前通りのお店になったのではないかと思います!
あと、最近勉強しだしたフランス語で『そういえばBricoの語源もフランス語だったよな…』と辞書を改めて引いてみたら、『DIY、日曜大工、器用仕事』という意味でも出てきた。
DIY…
まさしくspa Bricoの店内も、DIYでできたお店です。
初代のBricoは全くもってのDIY、一昨年前の改装で業者さんをいれましたが、作った壁の左官は自分たちで行いました!(楽しかったです、左官!!珪藻土塗り!!)
言霊、とはこういうことかもしれませんね〜
20才そこそこで、なかなかいい言葉思いついたね〜!って、自分のことだけれども思います(笑)
以上、Bricoの由来…でした!
最近では美容鍼灸も普通になってしまったので、、また何かブリコラージュしないといけません〜
初代ブリコ
一昨年前に改装したブリコ
【五臓とは?】心
次に、心。
臓器でいうと、心臓が一番近いものに当てはまります。
心の働きは、全身の血の巡りを司り、循環を制御します。
この働きは、心臓のそれとほぼ同じイメージですね。
また、精神の働きも統括しています。
精神とは、感情や感覚、思考などをさします。
心が充実していると、精神も穏やかに安定した状態を保つことができます。
ですが、心が病むと動悸、不眠、胸苦しさ、不安感などが現れます。
心の状態は舌、血、脈に現れます。
特に舌でも舌の先の部分に痛みを感じたり、潰瘍ができたりします。
舌の色でも判断することができ、熱がこもると真っ赤になります。
味を感じにくくなったりもします。
心とリンクする感情は、喜びです。
喜びすぎると、心を痛めることになります。
喜ぶことは、感情としてポジティブなものですが、過度には体によくないようですね。
ほどほどが一番?
【五臓とは?】肝
お顔の診断をご紹介させていただく前に、東洋医学の診断で大事な『五臓』のお話を先にさせていただきます。
東洋医学では、身体の生理機能を5つの臓腑が司っていると考えています。
その臓腑は
肝 心 脾 肺 腎
この5つです。
それぞれ、『臓』という字をつけると(肺以外)、実在する臓器ですね。
ですが、東洋医学でいうそれらは、実在の臓器と少し異なる考え方をします。
簡単にご紹介していきましょう。
まずひとつめに、『肝』
肝臓をイメージするかと思いますが、おおよそ似たようなかんじです。
肝は、気血の巡りを調節します。東洋医学では、気と血が巡ることで生理機能が正常に保たれます。この気血が不足したり、滞ったりすると疾患が生じるとされています。
肝は、この気血を正常に巡らせるのを『助ける』はたらきがあります。
また、肝は血の貯蔵を調節をし、外からの老廃物の分解や排泄を司ります。このあたりは通常の肝臓のはたらきと同じですが、この老廃物には『ストレス』も含まれます。その点、東洋医学らしい考え方ですね。
肝は、関節、靭帯、爪、眼と繋がっています。肝が不調のとき、それらも不調をきたすことが多いです。
怒りすぎると、肝を痛めます。感情が臓器へダメージを与えるなんて不思議な感じですが、イライラすると肝が病みます。生理前にイライラするのは、血の調整をする肝に負担がかかったり、調整自体がうまくいっていないから。そう考えると、イメージしやすいのではないでしょうか。
肝は、ストレス社会で戦う現代人が、比較的傷めやすい臓腑です。
それから、春は肝に注意。
ほら、目が痒くなる人、多いでしょう。
そうして診るのが、東洋医学で診る身体の症状なんです。