【五臓と鼻】鼻の調子でわかるトラブル
こちらのコラムも相当サボってしまいました…。。
またぼちぼち再開して生きたいと思います!
さて、季節もあっと言う間に移り変わり、すっかり秋になりました。
木々も徐々に色付いてきて、空気も徐々に乾燥してきましたね。
そうすると、徐々に風邪やインフルエンザが蔓延する時期になってきます。
そこで大きく関わってくる、『肺』。
肺は『鼻』と密接な関係があります。
鼻の周りに起こるトラブルは、呼吸器関係ものが多いです。
鼻と口は、直接外気に触れていながらも内臓に繋がる器官。
東洋医学では、鼻は肺につながり、口は胃腸につながっています。
口でも呼吸はできますが、東洋医学では口は消化器に、鼻は呼吸器に分類されます。
空気を取り入れる鼻は、風邪の原因となる菌やウイルスを除去するためのフィルターとしての重要なはたらきがあります。
ヨガでは、呼吸を鼻で吸い鼻から出したり、鼻から吸って口から出したりします。
ヨガも東洋医学のひとつであるので、由来は同じなのかもしれません。
現代人は知らず識らずのうちに、口呼吸になっている人が多いといわれています。
口呼吸は、交感神経優位の状態の呼吸でもあり、浅くなりがちです。
また、口からの呼吸は鼻の様にフィルターがないために、外気の異物を体内にいれてしまいやすくなります。
リラックスのためにも、風邪予防のためにも、呼吸は鼻からを心がける様にしましょう。
では本題の鼻のトラブルは、体のどんな不調を示すサインなのでしょうか?
少し見ていきましょう。
鼻まわりに起こるトラブル
鼻の大きさ
まずは導入として、鼻の大きさから。
鼻の大きさは、個人差がありますね。
大きい人もいれば、小さな人もいる。高い人もいれば、低い人もいます。
先ほどお話しした通り、鼻は肺につながる重要な呼吸器官です。
大きければ、それだけ呼吸の出入りも大きい。
ようするに、鼻の大きさは呼吸器の強さを測る、ひとつのめやすでもあります。
大きければ呼吸器は強く、小さければ呼吸器は弱い傾向にあります。
これは人種によっても言えますね。
鼻から吸った空気は、0.5秒で鼻腔を通り抜けていきます。
その間に、冷たい外気は体温に近い30度程度に、また湿度を90%程度に整えて、肺に送っていきます。
そのために、寒い地域に住む人種は鼻が高く、気候の暖かい地域に住む南国の人種は鼻が低い、というような事実もあるようです。
鼻が小刻みに動く
小鼻がピクピクと小刻みに動く様な現象が起こる場合、呼吸器関係の不調が考えられます。
風邪などが原因で、呼吸器が弱っていることが疑われます。
鼻に大きなにきびができる
鼻に大きなにきびができること、誰も一度は経験があるのではないでしょうか?
このにきびのサイン、実は便秘のサインだったりするのです。
東洋医学では、肺と大腸は密接な関係があります。
肺のはたらきが健康であれば、大腸も正常にはたらきます。
ですが、大腸に不調があったり、肺のはたらきが悪く、その影響が大腸に及んでしまった場合、便秘が起こることがあります。
鼻にできる大きなにきびは、そのサイン。
花粉症などで呼吸器の調子が悪い人は、意外と便秘がちな人が多かったりします。
鼻が赤い
先ほど、鼻は外気を一瞬にして温めるはたらきがあるとお話ししました。
あまりに外気が冷たかったりすると、鼻の頭が赤くなることがあります。
これは、外気を温めるために、鼻に血流が集中的に集まっているために起こる、一時的なものです。
そのほかにも、鼻をかみすぎたりすると、鼻が赤くなったりしますが、これらは一時的なもので、健康な反応です。
異常なものは、お酒の飲み過ぎで起こっているもの。
『酒さ鼻』といい、肝臓での血液の代謝がうまくいかないことにより、鼻の毛細血管が鬱血して起こっているものです。
実際に肝臓に不調がなくても、鼻が赤くなっている場合も、東洋医学的に肝臓に問題があると考えます。
東洋医学でいう肝臓は、感情の『怒』とリンクします。
イライラしやすい人や、血圧が高めの方に見られやすいです。
冬でもないのに常に鼻が赤い人は、肝臓をいたわるようにしましょう。
鼻水の色
鼻水の色で、体の寒熱を伺うことができます。
水の様なサラサラとした透明の鼻水は、冷えを表します。
風邪の初期にみられる鼻水です。
肺と関係のある毛穴から侵入した風邪に見られます。
黄色い粘り気のある鼻水は、体に熱があることを示します。
実際に白血球などの免疫機構が体外から侵入したウイルスなどと戦ったあとの死骸です。
喉の痛みなどの炎症を伴うことが多いです。
鼻血が出やすい
鼻血の原因は、大きく分けて2つに分けることができます。
一つは、胃腸が弱くて起こる鼻血です。
東洋医学で胃腸のはたらきにあたる脾は、血管から血液が漏れ出ない様に抑えておく働きがあります。
脾が弱い人は、その他にも内出血をしやすかったり、生理不順、特に月経血が止まりにくいなどの不調があったりします。
栄養不足からくる、鼻血です。
もう一つは、のぼせからくる鼻血です。
こちらは五臓でいう肝臓からくるもので、顔がほてりやすく、イライラしやすい、血圧が高いなどの症状を伴います。
目が疲れやすく、充血していたりします。
まとめ
このように、鼻からは肺を通じていろいろな五臓の不調を伺い知ることができます。
これからの季節、呼吸を鼻呼吸にするだけで、随分なインフルエンザ予防になるかもしれませんね。
是非気をつけてみてください。
おかげさまで、7周年!
いつもご愛顧賜り、誠にありがとうございます。
spa Brico店主、このブログの運営者の植田と申します。
先日11/4をもちまして、spa Bricoはなんと7周年を迎えることができました!
これもひとえに、足繁く通ってくださっておりますお客様や、清澄白河界隈の方々の支えあってのことです。
この場を借りて、感謝申し上げます。
20代半ばにして、どーーーんと勢いよく構えたお店。
なんと7年も首が繋がっています(笑)
7年前のこの辺りは、コーヒーのコの字もなかったし、まだ美容鍼灸もそんなに流行していない様な頃でした。
毎日を一生懸命生きていると、1年なんてあっという間。
それが7回繰り返されるのも、あっという間。
でも、この7年の間に、いろいろなものが変化していきました。
清澄白河も、私自身とか周りとか。
お店もあまり大きな変化はないけれど、内装とか変わりました。
7年やっていても、まだ不安定な部分もあるけれど、だいぶんいろいろ落ち着いてきた感じです。
落ち着くことっていいのかなぁ。
なんて、7年経った私、最近よく思います。
お店を始めた頃は、わけもわからず必死すぎて、でもその必死な感じが好きだったんですよねぇ。
明日食っていけるかわからない状態で始めちゃったお店だったけど、そのときは大変だと思ったけど、やっぱりその頃を楽しんでいたのかなぁ。
落ち着いてくると、考えることをちゃんとするようになって、前の様に時間と労力を無駄に使ってがむしゃらに行動する様なことはなくなり、積んだ経験を生かして、いかにスムーズに効率的に効果的に行動するかを考える様になった。
大人になったのだろうし、それでこそ仕事であると思うのだけれど、時々なんだか、『それでいいのか。』と思う時がある。
『経験を生かして』というわけなので、結局同じことしかしていない。
利便性を追求するって、特にチャレンジをしているわけでもない気がしてしまう。
前にもインスタかどこかで書いたのだけれど、『不便があるから、何か新しいものが生まれる』って私は思っています。
なので、あまり自分を『便利』の中に入れて、感覚を慣れさせたく無いんですよねぇ。
だから、私は旅をするが好きなんですけど。
いつもの日常は離れた、別の場所に行く。
そうすると、いつも当たり前にできることが、全くスムーズにできなくなる。
例えば、電車に乗ることとか。
日本であれば、簡単にできることも、海外に行けば、『子供の様に』右も左もわからなくなる。
私は、その感覚が好きだ。
なにもわからないからこそ、感覚がフレッシュになる、あの感じが。
今回、10月に長いお休みを頂いて、念願のフランスへ行かせて頂きました。
初めてのフランス。
いつもは夏休みにバリに行っていた。
バリは大好きな場所なのだけれど、もう9回近く行っていると、実家に帰る様な気軽さにもなってきた。
そうすると、さっき言ったような感覚にはならなくなってくるのよね。
なので、今回は思い切って、異郷の地を選んで、一人で行ってみた。
まぁ、もはやグーグルマップのおかげで、子供の様に右も左もわからなくなる様なことはなかったけれども、新しい地は私にとって、とっても新鮮だった。
フランス自体も美しかったけれど、十分に理解できない言語の知らない土地に一人でいっちゃうという行為そのものが、私にはスリリングで楽しかった。
サロン開業以来、あまりそういう冒険みたいなことはしていなかったかも。
ちょっとあの時の感覚を思い出した感じだった。
旅は本当に楽しくて、心残りといえばWSL(プロサーファーの世界大会)を目的にいったのに着いた時には終わっていたことと、広大なビーチを前にして、自分がサーフィンしなかったこと。(段取りしてなかったのと、ビビってしまったのとw)
あと、美容鍼灸をしているサロンを見つけたのだけれど、予約が取れずに伺えなかったこと…かな。
でも、旅は概ね大満足!
思い切って行ってみてよかった。
鍼灸(美容鍼灸)がメジャーでは無い土地で、言葉も十分に伝わらない土地で、ほとんど誰も知り合いもいない土地で、文化や人種が全く違う土地で、店をやったらどんな感じなんだろうか。
…なんてちょっと妄想してみたりして。
そういえば、7年前spa Bricoを借りた時も似た様な境遇だったなぁ。
美容鍼灸もメジャーじゃなかったし、ほとんど知り合いもいなかったし、清澄白河には縁もゆかりもなかったし、自分に付いているお客さんもいなかったし。
やっぱり私はどこまでも、崖っぷちが好きなのだろうか?
なんて、7周年のお礼を書こうと思っていたら、ずいぶん脱線した話になってしまった…。。
とりあえず、今見据えているのは10年。
そこから先は、また何か、崖っぷちに立つ様なことができたらなぁ、なんて考えています…
という、7周年の反省でした!
8年目も精進してまいりますので、変わらずご愛顧賜ります様、何卒宜しくお願いいたします!
spa Brico
店主 植田
【五臓と舌】舌の苔でわかるトラブル
だいぶブログ更新が空いてしまいました…(ごめんないさい。。)
なんだかあっという間に過ぎて行った、今年の夏。
皆さんはいかがお過ごしだったでしょうか?
梅雨が長く、夏日と言われる暑い日は、比較的少なかったように思います。
こうして9月に入ってからは、急に涼しい…。。
夏が好きな私にとっては、ちょっと残念でなりませんが。
また来年の夏を心待ちに、今年も残り数ヶ月。頑張っていきたいと思います。
さて、本題に戻りまして。
以前に連載しておりました、舌からわかる五臓の調子のお話を続けていきましょう。
前回は、舌の色についてでした。
今回は、舌の苔についてのお話です。
舌の苔は、口臭の原因と言われ、嫌われ者であります。
ですが、実際は五臓の調子を知ることのできる、重要なサインでもあったりします。
健康的な舌は、薄ピンク色に薄い白い苔があるのが正常。
それでは、異常サインのある苔はどのようなものなのでしょうか?
舌の苔の色を見てみよう
舌の苔が非常に厚い
舌の苔が厚い場合、それは胃腸のトラブルのサインです。
とくに水分が貯留していたり、食べ過ぎなどによる消化不良をおこしているような状態の場合によくみられます。
イメージとしては、豆腐のカスのような感じ。
こすったらポロポロと取れそうなくらいの舌の苔は、まさに異常です。
これだけ舌の苔が溜まっていたら、もちろん口臭も生じます。
舌の苔もそうですが、過食やお酒の飲み過ぎなどで、胃腸に負担がかかっている状態。
それはそれは、胃からニオってくるのは当たり前の話です。
舌の苔がほとんどない状態
舌の苔がなさすぎるのも、異常。
こちらは、体に異常な熱が溜まっている状態です。
体に水分不足のサインでもあり、風邪などを引いて熱がある場合にもみられます。
体力虚弱の人、イライラしやすい人、アレルギー体質の人にもみられます。
舌の苔が白い
舌の苔は通常白いものですが、極端に体が冷えている状態でも、白い苔はみられます。
その場合、舌自体の色も白っぽかったりすることが多いです。
エネルギー不足、栄養不足、血流不足、貧血気味などを疑います。
舌の苔が黄色い
舌の苔が黄色いケースは、よく見受けられます。
健康な人でも、自分の舌をよく観察していると、たまに苔が黄色くなっていることがあります。
(カレーを食べた後を除く)
苔が黄色っぽい場合、食べ過ぎを疑います。
昨晩の食事の内容を思い出して下さい。
食べ過ぎたり、飲み過ぎたりしていませんか?
黄色の舌苔は、胃に熱がある状態を表します。胃がオーバーヒートを起こしている状態ですね。
たくさん食べ過ぎていなくても、夜遅い食事も胃腸に負担をかけています。
これは自分の胃腸の調子を測る、ものさしとして使える所見です。
是非、飲み会のあった次の日、自分の舌を見て、胃腸の声を聞いてあげて下さい。
舌の苔が黒っぽい
舌の苔が黒い場合、これは体が重篤な状態にあることを示しています。
重い病気がある人などに比較的よく見られる舌です。
体力が極端に落ちている場合、体が非常に冷えていたりしたときなどに見られます。
舌の色、舌の苔を含め、両方『黒』という色が見受けられた場合には、緊急性を示すサインです。
内臓とつながる舌は情報の宝庫
私たちの体、特に内臓は、自分の体の一部でありながらも、自分でその調子を視覚的に見ることができません。
ですがこの舌診は、重要な臓器である胃腸の調子を目で見ることができる、唯一の診断方法です。
舌は胃腸と一続きに繋がっている、消化器官のひとつですからね。
誰でも簡単にできる舌診。
是非、歯磨きのときの習慣にして、自分の体のサインを感じ取ってあげて下さい。
【五臓と舌】舌の色でわかるトラブル
いよいよお盆休みもスタート!
暑い毎日が続きますが、皆様、夏を満喫してらっしゃるでしょうか??
酷暑酷暑といいますが、昨年よりも暑くないと思うのは、私だけでしょうか…
とりあえず、海に行きたいです。
さて、前回から舌診の、具体的な見方についてご紹介させて頂いています。
今回は、『舌の色』についての紹介です。
粘膜で覆われた舌の色は、そのまま『血の状態』を診ることができます。
舌になんて、いろんな色があるイメージはないかもしれませんが…
実は、ちょっとずつ異なるんですよ。
それでは早速、ご紹介して行きましょう。
舌の色を見てみよう
赤みを帯びた舌
舌は赤いものなイメージですが、赤過ぎるものは異常を示している舌です。
通常な舌は、赤というよりも、どちらかというとピンク色。
赤い舌は、体に余分な熱がこもっていることを示しています。
どの部分が特に赤いか、ちょっと見て見てください。
舌の先が赤い場合は、体がヒートアップ気味かも。
ちょっとストレス過剰か、風邪気味なのかもしれません。
全体的に赤く、舌の苔が少なくなっているものは、体力が低下していることで起こっている熱。
体の水分が不足気味で起こるのが、この舌。
単純に水分の摂取不足というわけでもなく、睡眠不足や汗を大量にかいたりなどの原因が隠れています。
舌が白っぽい
舌が白っぽい場合は、いわゆる貧血気味です。
疲れやすかったり、立ちくらみや動悸、月経不順や無月経などの症状があったりします。
その他にも、目が疲れやすかったり、かすみ気味だったりもします。
体が冷えていたり、虚弱体質でもこのような舌がみられます。
もともと体力がない人に起こりやすいのが、この舌。
栄養不足であったり、食べていても胃腸の不調により、栄養がうまく体に取り込まれていないと、うまく血が作られず、血虚の状態になってしまいます。
舌が紫色っぽい
血流が悪いことで見られる舌です。
東洋医学では、血流が悪く血が滞り淀んでいるものを『瘀血(おけつ)』と呼んでいます。
瘀血がある場合に見られるのが、この紫色を帯びた舌です。
瘀血がある場合は、肩こりや月経痛、顔色が悪いなどの症状も現れやすいです。
神経質でいらいらクヨクヨしやすいタイプ。
偏頭痛や胸苦しいなどの症状を抱えることも。
また、単純に脂っこいものを食べ過ぎている場合にも瘀血は起こります。
いわゆる、ドロドロ血の状態ですね。
舌の裏の血管がどず黒い
舌の裏側を見たことはありますか?
舌の先を口蓋の上側につけると、舌の裏を診ることができます。
舌の裏、付け根部分には2本の太い静脈が走っています。
その色を見て見ましょう。
これがどす黒く腫れ上がっている場合、これも瘀血の状態を表しています。
女性の場合は、子宮筋腫や子宮内膜症に気をつけたいサインです。
まとめ
ご自身の舌は、どうでしたでしょうか?
まずは体調が良い時の舌の状態を覚えておくと、不調があった時のサインに気付きやすいです。
是非ご自身の血流バロメーターのめやすにしてみてくださいね。
【五臓と舌】舌の形でわかるトラブル
前回は、簡単に舌診の仕方をご紹介させて頂きました。
あまり自分の舌もしっかり見ることはないかと思いますが、舌から分かる健康状態って、ものすごくたくさんあるんです。
では実際、どんな舌だと体のどこが異常なのか、そういった見方をご紹介していきましょう。
舌の形をみてみよう
舌の周囲がボコボコしている
正常な舌は、すっとした輪郭をしています。
異常が伺える舌は、舌の輪郭がボコボコしています。
このボコボコの正体は、歯型。
舌がむくんでいることにより、膨張し、口の中でうまく収まらずに歯に圧迫されて歯型が付いてしまうのです。
このような舌を、『歯痕舌』と呼んでいます。
この歯痕舌、まさしく体に余分な水分が溜まっていることを表しています。
甘いものをたくさん食べ過ぎていたり、冷え性で水分代謝がうまくできていない人などに多いです。
女性の場合は、甘いものの食べ過ぎが原因になっていることも多々。
食生活を見直し、軽い運動や半身浴で血流を促進させ、汗をかいて水分代謝を促進させましょう。
舌に亀裂がある
『なんだか舌が痛いな〜』と思って舌を見たら、舌に亀裂が入っていた!なんてこと、ありませんか?(私はたまにあります。)
まさに砂漠の地面が干からび過ぎて、ヒビが入っているような、そんな感じ。
まさにその砂漠と同じで、舌に亀裂があるときには、体の水分不足を表しています。
正しくは、体に過剰な熱が生じている状態です。
その結果、水分が蒸発して不足となり、舌に亀裂が入ってしまうのです。
体温は通常、陽という熱エネルギーと、陰という冷却エネルギーが、上手な均衡を保ってコントロールしています。
体に熱が生じている場合は、この陽エネルギーが過剰になっているケースと、冷やす陰エネルギーが不足して相対的に陽エネルギーが優勢になっているケースがあります。
原因はいろいろ考えられますが、ストレスやイライラ、睡眠不足などからくるものや、辛いものを食べ過ぎたりすることによって起こります。
対処として、水分不足だからといって、水をたくさん飲めばいいというわけでもありません。
ストレス解消、リラックスすることに努め、しっかり睡眠をとって穏やかな生活リズムを心がけましょう。
辛いものの食べ過ぎは、ダイレクトに体の水分に影響しますので、ほどほどに。
舌が大きくて、ぽってりしている
舌の大きさは、その人の体の充実度を表します。
基本的に舌が大きな人は、体力も充実し、比較的エネルギーッシュな人が多いです。
ですが、ぼてっとした感じがある場合には要注意。
先ほどもお話しした通り、周囲に歯型が付いている場合には、体に余分な水分が溜まっている証拠。胃腸が弱っている可能性もあります。
歯型は付いていなくとも、ぼてっとした感じがある場合は、同じくむくみが考えられますが、この場合のむくみはどちらかというと脂のイメージ。
ようするに、むくみというより肥満傾向にあります。
いずれも甘いものや脂っこいものを食べ過ぎて、脾胃が弱っているときにみられます。
まずは食生活を改めましょう。
舌が小さくて、薄い
舌が小さくて薄い人は、どちらかというとエネルギー不足がち。
華奢な人や高齢者に多く見られる舌です。
もともとがそういった体質なので、風邪を引きやすかったり、疲れやすかったりします。
あまりにもペラペラした舌の場合には、水分不足も考えられます。
上記の亀裂のある舌の、前段階といったらよいでしょうか。
ですので、ストレスが溜まっていたり、睡眠不足でエネルギー不足であったりしても、こういった舌になりやすい傾向があります。
なんだかいつもより舌が痩せて見えたら、ちょっとストレスフルなのかも。
ちょっと息を付いて、自分を休ませてあげましょう。
まとめ
舌の状態を言葉で説明しても、なかなかイメージがつきにくかもしれません。
ですが、舌診はあくまでも比較対象は『自分』です。
まずは自分の舌を毎日観察し、自分のデフォルトを知る。
そうすると、いつもとちょっと違うという、上記のような症状の意味が自分なりに解釈できてくるはずです。
今回は舌の形についてお話ししました。
次回は『舌の色』についてお話していきます。
まだまだ、舌から分かることはたくさんありますから…!!
【五臓と舌】舌の診方のポイント
お顔のパーツの中でも、特に体の調子を如実に表している部分があります。
それが、舌です。
他のどのパーツをみるよりも、舌はわかりやすい。
東洋医学では、症状を診る際に、さまざまな診断方法を使用します。
その中でも、『舌診』といって、舌の状態を見る診察法は、中でも特に重要視されている診断方法です。
口は、胃腸の入り口です。
消化器官は、口から全て一続きになっている管。
体の内部で起こっている不調も、同じく口に起こってくる。
ようするに、体の内部の情報を舌から伺い知ることができるのです。
舌からわかる、健康状態
では、舌から何を知ることができるのでしょう?
それが、意外や意外。かなりの情報を知ることができます。
血液の質やその循環の善し悪し、また体内の水分量や体力、内臓の状態など。
また、単純に舌の大きさは、体の大きさや充実度に比例します。
舌が大きくて厚い人は、体も充実しており、体力もある。
逆に小さくて薄い人は、痩せ型で、虚弱体質傾向にあります。
口の大きさも、食欲に比例するといいますよね。
舌を診るポイント
正常な舌とは
舌シリーズの初回は、舌を診るポイントについて、ご紹介していきましょう。
まず、比較対象となる、健康な状態の舌はどのようなものでしょうか。
正常な舌は淡い紅色で、表面全体に薄い白い苔が付いている状態。
舌の苔は口臭の原因だと言われていますが、薄い白い苔はむしろ正常な状態です。
苔が薄い厚いの感覚は、はじめはイメージが付きにくいと思いますが、割とわかりやすく違うので理解できると思います。
さて、これを頭に入れて、舌を診ていくポイントをご紹介していきます。
舌の形
まず、舌の形です。
舌の輪郭は、すっきり綺麗な形がみえているでしょうか?
異常な状態として、舌に歯の跡がついてぼこぼこしていたり、亀裂がはいっていたりすることがあります。
この舌の形の異常は、体の水分状態を反映しています。
舌の動き
それから、舌の動き方です。
健康な舌は、『あっかんべー』が問題なくできます。
舌が左右どちらかに曲がっていたり、舌が震えていたりしませんか?
その場合は、体の異常のサインのひとつであります。
舌の色
舌の色はどうでしょうか?
健康な舌は、薄い紅色をしています。
赤過ぎたり、白っぽかったり、紫色をしていたりしませんか?
舌の色では、血の状態や流れなどを伺うことができます。
舌の苔
あと、大事なポイントとして、舌の苔。
苔の色と厚さは、非常に重要なキーワードのひとつです。
舌の苔は、胃腸の調子や体が冷えているのか、熱があるのか、といったことを教えてくれます。
舌は体調管理のキーワード
歯はしっかり磨いていても、あまり舌をよく観察することなど、なかったのではないでしょうか?
私も鍼灸を学ぶまでは、そこまで舌を意識したことはありませんでした。
ですが、歯磨きのついでに毎日診るようになると、わかってくるものです。
自分の健康な時の舌、風邪を引いた時の舌、生理前の舌、食べ過ぎた時の舌…。
舌の診方がわかってくると、自分の健康管理の参考にもなります。
次回から、その舌の状態が表す体のサインについて、お話ししていきます。
ぜひご自身の舌と比較しながら、読んでみてください。
梅雨時期に体調が崩れやすい方のタイプとは?
なかなかしぶとい梅雨…
今年の梅雨は、本当に『太陽ってどんなんだっけ?』って忘れてしまいそうな、そんなお天気…。
海の日前後にはいつも梅雨明けしていたけれど、まだまだ今年は続きそう…。
もはや、セミは鳴くのであろうか…??
どちらかといえば、お天気能天気ガールの私ですので、こうも雨が続くと本当に参ってしまう…
学生の頃からそうだった、梅雨の時期は格段に体調が悪くなる。
生理前も眠くて眠くて仕方ないのに、梅雨と相まってしまうと、もはや常に眠い。
授業なんて、一日中寝ていたくらい。。
それも、もう10年以上前の話。
10年も経つと体質も変わり、梅雨時期にはまた違う体調不良も感じるようになってきた…。。
最近は、頭痛と首肩こり、かなりきます…
こんな時に何かしら処置ができる、鍼灸師であって本当によかったなぁ…と。
(自分に刺す首肩周りって、うまくヒットしないのだけれど、、泣)
自分のことでかなり前置きが長くなってしまったのですが、この時期、体の不調を訴える方、かなり多いのではないでしょうか?
どうしてこのような体調不良を訴える方が多くなるのか、それはその人の体質や生活環境によって現れてきたりします。
今回は、そんなお話をしていきたいと思います。
梅雨の時期、体調が悪くなる人のタイプ
いつも高いストレス環境に晒されている人
いつも仕事が忙しかったり、いろいろなストレスを抱えていたりする人は、常に交感神経がアクティブになっている状態です。
交感神経とは、自律神経のひとつで、体にエンジンをかけているような、戦闘体制であったりする時に働く神経です。
交感神経が優位の時には、全身の血管は収縮します。
心拍数も上がり、血圧も上がっている状態です。
常にその状態にある人が、梅雨の時期、低気圧に晒されるとどうなるか?
気圧はご存知の通り、大気のプレッシャー(圧力)です。
低気圧だと、体にかかる圧力が低くなる。
要は体を膨張させようとする=血管は無理やり拡張傾向へ。
そうすると、いつも交感神経でコントロールしていた体へのプレッシャーが、いつもの塩梅では効かなくなり、ここで自律神経がビックリを起こす。
結果、頭痛や首肩こり、背部痛や眠気などの不定愁訴が発現する、というわけ。
普段、交感神経優位の人は、高気圧が優勢になる夏のが体調がよいのでは?
要するに、自律神経の乱れから起こる不調です。
体内リズムの乱れ
『体内時計』という言葉は、どなたも聞いたことがあると思います。
毎日24時間、目覚めて活動をし、眠る。というサイクルは、体の中に備わっている体内時計によるもの。
規則正しく、毎日一定のリズムで生活をすることは、健康の基本。
朝も毎日同じ時間に目覚ましをかけていると、目覚ましがなくても起きられるようになるのは、この体内時計によるもののひとつ。
体内時計は反復の習慣だけによって形成されるのではなく、脳から分泌されるホルモンによってコントロールされています。
そのホルモンとは、睡眠を誘発する『メラトニン』。
脳の松果体という部分から分泌されるこのホルモンは、主に日光によってコントロールされています。
目から日光を感受すると、メラトニンの分泌が止まり、私たちの体は『活動』にスイッチONとなる。
そして目覚めて14〜16時間後にまたメラトニンは分泌され始め、体は『活動』スイッチが次第にOFFとなり、『休息』スイッチがONになっていきます。
そう、このメラトニンの分泌調節の鍵は、『光』。
光を感受することで、その分泌はストップして、体が活動へ向かうのですが、この梅雨時期のようにしっかりと朝日を感じられないと、体内時計も乱れがちになってしまいます。
体に『湿』が溜まり気味な体質の人
東洋医学では、症状で診るのではなく、体質から診て治療をしていきます。
梅雨が苦手な方の多くは、体に『湿』が貯留している方に多くみられます。
『湿』を現代のわかりやすい言葉で表すと、『むくみ』。
胃腸の消化不良、暴飲暴食、甘いものの食べ過ぎなどが原因で、体に水分が溜まってしまっている状態です。
もともと体に水分が溜まっている状態なので、梅雨で湿気の多い時期になるとさらに症状が増して、体が辛くなってしまう傾向にあります。
湿の体質でも厳密に言うといろいろな状態がありますが、多くの場合軽い運動などをして、汗をかくと体が楽になることが多いです。
また、食生活を見直すことは基本中の基本!
さいごにひとこと
気圧や日光など、自然のことなので、なかなか自分ではコントロールできない部分もある、梅雨時期の体調不良…。
私たちも動物、地球で生かされていることを実感しますよね。
まずできることと言えば、自分なりのケアを見つけること。
頭痛や肩こりなどの痛みは、鍼灸も得意分野。
鍼灸は自律神経を整える効果もあります。
乱れた自律神経をひとまず正して、今ある不調をリセットさせてあげましょう。
自律神経を整える方法は、そのほかにもたくさんあります。
ヨガや瞑想なども、自分でできる手軽なケアでオススメです。
軽い運動をすることで、適度な疲労感がよい睡眠を促します。
なかなか外が雨で難しいかもしれません、そのような時は、半身浴などで軽く汗をかくと良いでしょう。
7月ももうすぐ半ばにさしかかってきます。
なんだかんだ、あと1、2週間で梅雨明けになるのではないでしょうか?
止まない雨はない…
あと少し、、不快な天候を乗り越えていきましょう…!!
【spa Bricoでできる、おすすめのケア】
【7月、平日割キャンペーン中!】